フィルムで見る、南伊豆下田。

 皆様、遅ればせながら…あけましておめでとうございます。楓屋呉服店の熱川楓と申します。

まえがき

 新年最初の記事はやはり「フィルムで見る」シリーズとさせていただきたく存じます。今回は私の思い出が詰まっている土地にして心のふるさと、南伊豆の下田をメインに紹介しようと思います。

使用カメラとフィルム

 今回使用したカメラはNikon F3、使用したフィルムは前半が「Kodak Ultra Max 400」後半が「富士フイルム フジカラー100」になります。下田はペリーが来航したことでも有名な場所…思いがけず、日米のフィルムで撮り比べることになりました。

F3+AI Nikkor 50mm f/1.4S

御茶ノ水

 さて旅の始まりはここ、御茶ノ水。私は昨年3月まで大学生として、御茶ノ水駅を頻繁に利用していました。今から向かう下田もその頃の思い出が沢山詰まった土地なので、旅の出発点としてここを選びました。写真はホームから秋葉原方面を向いたカットです。聖橋の質感と右上の蛍光灯がとてもフィルムらしい質感を出していて、お気に入りの一枚です。

御茶ノ水駅から見る聖橋(ひじりばし)
奥の線路は東京メトロ丸の内線

E257系特急踊り子号

 ひと昔前であれば国鉄型の185系で伊豆を旅することが出来ましたが、今は一部ツアーを除いてそれは叶いません。踊り子号の主役はE257系へと移りました。こちらはその車内、落ち着いた車内の雰囲気鮮やかなモケットの色。この一枚はとてもUltraMaxらしいと思います。

E257系2000番台の車内。青を基調としたモケットが伊豆の海を意識させる。

伊豆急3000系/アロハ電車

 踊り子号とは熱海駅でお別れ。ここから普通列車に乗り換えます。その目的はこちら…3000です。皆様ご存知の通り元209系、京浜東北線にてデビューし、その後房総半島へ転勤。そして第3の人生として伊豆半島で活躍することとなりました。

※赤基調側と青基調側があり、写真では赤基調側を映しています。

アロハ電車こと、伊豆急3000系として活躍する元JR東日本209系。

石室神社

 場面が一気に変わってしまい申し訳ありませんが、こちらは目的地の伊豆急下田駅からバスで40分ほど移動したところにある石廊崎、その先端付近にある石室神社です。

石廊崎 - Wikipedia

断崖絶壁に建つ石室神社。伊豆七不思議のひとつ、石廊崎権現の帆柱の舞台でもある。

石廊崎灯台

 ちょっとアンダー気味ですが、こちらは石廊崎灯台です。この先が伊豆半島最南端になります。奥には伊豆七島に名を連ねる新島も見ることができます。

石廊崎灯台石廊崎は暗礁が多く風も強いので海上交通の難所といわれる。

下田大和館より

 こちらは宿からの景色です。多々戸浜海水浴場はサーファーの方々が多く、1月にもかかわらずこの日も多くのサーファーの方々で賑わっていました。なお、ここからフィルムが富士フイルムフジカラー100になります。正直な描写が特異なフィルムで、失敗したくないときなどこのフィルムを使うことが多いです。

夕焼けの多々戸浜。

昼の多々戸浜はまた違った顔に。どこか沖縄的でもある。

下田市街/ペリーロードなど

 この写真はとてもフジカラー100らしい描写だと思います。透き通った空気感が出ており、いい写真になったと思います。ごちゃっとした港とすっきりした空の対比がとても気に入っています。

ペリーロードにほど近い入り江、小型の船舶が所狭しと並ぶ。

 こちらはペリーロード。ここの街灯にはガス灯が使われているらしく、昼間でも大変美しいですが、次は夕方から夜にかけて高感度フィルムで撮影してみたい場所です。

古民家カフェなども立ち並ぶペリーロード。

あとがき

 ここまでお読みいただき、誠にありがとうございます。フィルムで見る、南伊豆下田。いかがでしたでしょうか。風景や鉄道がメインの記事になってしまいましたが、美味しい海の幸マリンレジャー…そして温泉など下田はここに紹介したくらいでは収まりきらないほどの魅力を秘めています。伊豆半島の最南端、少し距離はありますがそれに見合った魅力満載の観光地、下田に是非足を運んでみてはいかがでしょうか。それではまた次の記事でお会いしましょう。重ねまして、ありがとうございました。